燃料冷却系

燃料系

燃料系の担当するパーツとしては
(ⅰ)燃料タンク (ⅱ)燃料ポンプ (ⅲ)燃料フィルター (ⅳ)燃料レギュレーター (ⅴ)燃料レール (vi)インジェクター (vii) 燃料ライン がある。
これよりそれぞれのパーツについてどういうものなのかを説明する。

燃料タンク(略称:燃タン)

燃料タンクはその名の通り燃料を貯蔵するパーツである。かつては鋼板で作られていたが、現在の市販車では燃料内の水分による錆の問題や、軽量化の問題、型さえ作れば複雑な形状でも製作が容易であることから樹脂製のものが主に採用される。(学生フォーミュラではアルミ製が多い)。内部の空気を調整するためのブリーザーチューブがついている。燃料タンク内部、外部の構造によって加減速時や旋回時のGによる燃料の傾きにより燃料がエンジンに供給不可能になりやすさが変わるので、設計には注意を要する。(コピペ終わり)
要するに、燃料タンクは燃料を貯めておく場所である。これの大きさによってフレームの形状や他パーツのレイアウトが変わってきたりするのでこれの設計(特に容量の決定)は一番気を使わなければならないと思います。
また、燃料タンクを設計するとき一番気をつけないといけないのがスロッシング(加減速旋回によるGで液体が動くこと)である。特に残量が少なくなると吸い込み口に燃料が来なくなり、ガス欠現象が発生することがある。CFD等でシミュレートしつつ(やり方は「free surface」で検索)、バッフルプレート、二重底構造などでなるべくスロッシングを抑えた構造にする必要がある

燃料ポンプ(略称:燃ポン)

燃料ポンプは用途がいろいろあるが、ここではただ燃料を送るために使われるものについて紹介する。燃料ポンプは燃料ライン内の圧力を高めて、燃料がうまく流れるようにしている。構造は主にエンジンの駆動力を一部使ってインペラーを動かして作動する、ウォーターポンプと似たようなものになっている機械式とモーターでインペラーを動かし作動する電動式がある(UTFF19は電動式)。初期の自動車では燃料タンクをエンジンより高い場所において自然降下させて送り出す方法をとって、燃料ポンプを搭載していなかった。19のスイッチを入れた時にプシューって言う音は燃料ポンプが回っている音である。
19ではボッシュの燃料ポンプを使用していた。スカイウェイブの純正品を使用しないのは、純正品は燃料タンクの中にいれる方式だからである。(インタンク式)
インタンク式のものは基本タンクの外に出して使うことはできない。インタンク式のメリットとしては燃料ポンプの発する熱を燃料自身で冷却することができることがあるが、取り出すときは非常に面倒であり、あまりおすすめはできない。
なお、19の燃料ポンプはアウトタンク式であるが、発熱するためもしエンジンの近くに配置するならば熱害に注意が必要である。(具体的にはスカべジングポンプみたいにシールドを作らないといけないと考えられる)

燃料フィルター

燃料フィルターは燃料内の不純物を取り除くための装置である。燃料タンク内の塗装剥がれや燃料タンクの錆、給油時に入るゴミなどがインジェクターや燃料ポンプに入り込みことで故障することを防ぐために使われる。なので、燃料フィルターはこれらのパーツの前に置かなければならない。燃料フィルターの構造はろ紙を詰め込んでろ過するものや、磁石を使ったものなの多くの種類が存在する。燃料フィルターについてはれっきとした消耗品である。現在使用してい物は長年使用しており、そろそろ交換が必要と思われる。燃料フィルターはは現状二個搭載している。一つは燃料タンクから燃料ポンプの間に、もう一つは燃料ポンプからエンジンの間にある。。一つ目の燃フィルターはアルミでできている燃タンから出る微粒子が燃ポンに入らないようにするために、もう一つは燃ポン後の燃料ラインから出た微粒子がエンジンに入らないようにしている。。どちらもキノクニで購入ができる。

燃料レギュレーター

燃料ポンプは燃料の圧力を高めて送り出していると述べたが、圧力が上がりすぎた際にフェールレギュレーター内のバルブが開き、燃料の一部を燃料タンクに戻す役割をしている。
ここで燃圧の調整も可能である。エンジンから燃タンに帰ってくるリターンの経路に配置する。過去のトラブルとして、あまりレギュレーターをしっかり固定すると振動でレギュレーターのシール部がイカれてしまい、燃料がそこから漏れるという事態があった。取付の際はゴムをつけて振動が伝わらないようにする工夫が必要である。

燃料ライン

燃料ラインはその通り燃料系のパーツとエンジンをつないでいる。19では締結式のAN4(ここが一番重要)ステンレスメッシュホースを使用していた、
つまり、燃料タンクのアダプター部などもすべてAN4に統一しないといけない。
燃料ラインにはレギュレーション上ラバーホースなどを使用できないはずなので注意が必要である。あと、燃料ラインの締結には規定トルクがあり、7~10 N・mで締結するとよい。
適当な締め付けをしていると燃料ラインには圧力がかかっている(3~4bar)ので、継ぎ手から大量に漏れる。それが排気系などの高温部に接触すると火災が発生するので、細心の注意を払う必要がある。
なお、メッシュホースは曲がりにくいホースである。燃料系のレイアウトを決める際はホースを極力曲げないよう注意する必要がある。

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