こんばんは。新四年電装班の村上です。三ヶ月ほどあった春休みがもうすぐ終わってしまいます。この春休みに自分ができたことについて書きたいと思います。
一番時間がかかったのはラムダセンサーです。ラムダセンサーは排ガスのO2濃度を測定するセンサーで、原理自体はすごく簡単なものでした。しかし、UTFF16マシンの時にMoTeCの端子にダメージを与えてしまったようで、ラムダセンサーを接続しても全くλを読めない状態が2年ほど続いてしまいました(λは燃調に必要です)。結局ラムダセンサーの出力電圧をマイコンで測定し、電圧からλの値を計算してCAN経由でMoTeCに伝達すると言う方式でなんとか測定できるようになりました。今はNarrow Band Lambdaセンサーを使っていて、ただセル電圧を読み取る方式なのですが、Wide Band Lambdaセンサーの方がより広い範囲のλを測定できるので将来的にはこっちのセンサーに移行していきたいと思っています。ちょっとトライしてみましたが追加でフィードバック回路が必要なので難しいです。
次にやったことはカートの修理(MoTeC化)です。UTFFには大会で走らせる車両の他に(同期のみんなが車の勉強をするためM田氏が持ってきてくれた後、エンジンを取り替えたらしい)カートが一台あったのですが、純正ECUでエンジンがかかっていたもののすぐにエンジンがかけられなくなってしまいました。当時の自分では故障原因が全くわからずお蔵入りしていたのですが、UTFF16・17の配線などを行っているうちに、いっそMoTeC化した方が早いと思い始めたのでちょっとやってみようと始めました。エンジンのマニュアルはなかったのでセンサーの特性を調べることから始めました。一番困ったのはrefセンサー(クランク角センサー)の歯がかけてる場所から何度ズレた場所が上死点なのかを調べることでした。点火のタイミングをとるのに必要なんですね。プラグを外して溶接に使う溶加棒をさし、クランクを回しながら溶加棒の上下を見つつrefセンサーの出力波形をオシロスコープで見るという涙ぐましい努力?をして測定しました。エンジンがかかるようになったあとは工房前の坂をチームメンバーと走行してみました。(下写真) あとはエンジンマウントが若干心許ないので修正をすれば十分走行ができると思います。(ちなみに単気筒エンジンは2ストモードでかかりますよ。排気上死点でも点火しますが。)