初めまして。理科一類二年、カウルパートリーダーの小林颯と申します。
暑い日が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
僕は夏は好きなのですが虫が多いのがどうしても嫌なところです。
先ほどやっとPCの周りを旋回する羽虫を仕留めたところです。
かなり前にデイレポを書く番は回ってきたのですが、自分の番であることを思い出しては忘れ、一ヶ月ほど経った今ようやく書きあげました。
結局次の番の菅野さんが先に書くという始末。誠に申し訳ありません。
今回の記事はImpact Attenuator、略してIAについてです。
今年度、UTFFはCFRP製の箱型IAを採用しました。
かつての金属製のものに比べると数倍軽いという優れものです。
反面、手作業という点とCFRPという素材の特性から製作の難しさが難点でもあります。
石膏でできた型に離型剤を塗り、カーボンプリプレグ(炭素繊維に樹脂をしみこませたシート状のもの)を切って積層していきます。
一人はプリプレグを型に押さえつけ、一人はドライヤーでプリプレグに熱を加えます。
少し熱を加えて軽く樹脂を溶かし柔らかくすることでプリプレグ同士がひっつき、型通りに加工できます。
積層を終えた後、シートと綿と袋を被せ、真空ポンプで減圧してプリプレグの中の空気を抜きながら焼いていきます。
耐熱材つきのお手製の木の箱にIAを入れ、熱風発生器で熱風を送り込んで焼くことで、柔らかいシート状のプリプレグが丈夫な板に仕上がります。
30℃から30秒ごとに1℃ずつ90℃まで上げていくなど温度管理が重要なのですが熱風発生機を使用することで簡単かつ正確にできたと思います。
焼きあがったIAを常温まで冷やした後、中の石膏を削って取り除けば完成です。
一つのパーツが完成すると感動もひとしおです。
しかしその感動も束の間、数時間後にはその完成したIAの試験が行われ、IAはぺしゃんこのあられもない姿になってしまいました。なんだか寂しい。
今回のIAの製作を通じてCFRPでの製作の難しさを感じました。直方体という比較的簡単な構造のものでも難しいことを考えると、より複雑なものはどうなるのやらという感じです。
ですがこの経験を経て色々な注意点なども実感できたので、今後CFRPの使用を予定している他のパーツの製作にも活かしたいと思います。
そして反省を活かして次回は順番が回ってきたらすぐにデイレポを書きたいと思います。