図面=三面図?
中学の技術の授業で”三面図”を書いた方は多いのではないでしょうか?
適当な形状を見せられて”これを正面図,平面図,側面図の3面図で書きなさい”…みたいな.
図面というと下のようなものを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか.

一番特徴的な形状の面を正面として,
正面から見た図が”正面図“
真上から見下ろした図が”平面図“
右,もしくは左から見た図が”側面図“ですね.
基本的に図面には正面図,平面図,側面図の三面図を描きます.
ただ,このイメージが先行して”図面は必ず正面図,平面図,側面図の3方向から見た図を描かなければならない”と思ってしまうのはちょっと間違いです.
“正面図”は別名”主投影図“と呼ばれます.
これは私の個人的感想ですが,”正面図”よりも”主投影図”の方が本質を表す呼び方だと思います.投影図に関わらず図面全般に言えることですが,
図面は部品を製作する為の必要十分な情報を記入しなければならない
というのが根底に潜むルールなようです.(※個人の感想です)
これを踏まえて具体的な投影図の表し方を説明します.
投影図の表し方
まず主投影図は,
①一番特徴的な形状の面を主投影図とする.
②図面が部品図の場合は,そのものを加工する時に作業者が主に見る方向からの図を主投影図とする.
上記のルールに従って書きます.主投影図はいかなる図面にも必ず書きます.
一方,上面図/側面図を含めた主投影図以外の投影図は,必要な場合に限り書きます.
図面の表し方の具体例
例えば円筒形の場合,どのように表せば良いでしょうか.
答えは,主投影図だけ書くのが正解です.
円筒形は軸対称なので,主投影図と上面図は全く同じ形になりますよね.なので必要十分性を考えれば上面図は不要です.
また,側面図も要りません.寸法にΦが記載されていることと中心線が書かれていることから,側面図が無くてもこれが円筒形だと分かり形状が定まるためです.(“実際に書いてみる”のstep1-2とstep2-1の内容をご覧ください)

一方下のような形状を表すには,主投影図に加えて平面図と側面図を書く必要があります.
