アセンブリ図/部品図/細部品図の違い

一言で”図面”と言いますが,図面にも種類があります.
書く図面によって記入する情報が違うので,正しく図面を書くには自分がどの図面を書いているかを理解する必要があります.

【注意】アセンブリ図/部品図/細部品図アセンブリファイル(.iam)/パーツファイル(.ipt)は全く別の概念です.混同しないよう注意してください.
前者は図面の種類,後者はInventor固有のCADファイル形式の種類です.

部品図

“部品を定義する上で必要な全ての情報を含んだ,これ以上分解できない単一部品を示す図面.”(JISより)

一つの素材からできている物だけでなく,いくつかの素材からできている物を溶接,ロウ接などで一体化した物も一つの”部品”とみなします.

部品図には完成した状態の部品のすべての状態(寸法,形状,表面粗さ等)を記載しなければなりません.

細部品図

部品を構成する細部品を図面化したもののことです.製作図とも呼ばれます.

細部品図には部品として完成した時の寸法が記載されているとは限らず,製作途中の寸法や形状を記載します.
例えば溶接すると熱影響により形状が変化するため,溶接部近くに精度の高い穴を明ける場合は溶接後の加工となります.このため製作図では溶接前に仮に開ける小さな穴が表記されたりします.

組立図(アセンブリ図)

“部品の相対的な位置関係、組み立てられた部品の形状などを示す図面.”(JISより)

いくつかの部品を組み立てることによってできたものの図面です.

部分組立図(sub-assembly drawing)と総組立図(general assembly drawing)があります.

組立図ではその物を使用する時に必要になる寸法(車で言えば,全長,全幅,全高,最低地上高,ホイールベース,前後トレッド,アプローチアングル,ディパーチャアングル等)を記入します.

また組立上の注意事項(締め付けトルクや組立順序,Oリング組付け時の油塗布等)も記入し,誰が組み立てても同じ品質の物ができるようにします.

※草加先生に2020年に開催頂きました図面講習会の資料を使用(ほぼコピペ)させて頂きました.

図面の具体例

これは軸サポ(出力軸サポート)という駆動系のパーツです.
6本の角パイプとベアリングハウジングから構成されていますが,すべて溶接されているので一つの部品とみなします.つまり下の図は部品図ということになります.

下の部品は,軸サポを構成する角パイプの一つです.”軸サポ”は部品なので,この角パイプは細部品にあたり,よってこの図面は細部品図になります.

また,下の図は軸サポをはじめとする複数の部品から成っているので,この図面はアセンブリ図だと分かります.