8/21 地底人

こんにちは。3年ビジネスパートの前田です。

まず、三支部合同試走会、そして東海大学様主催の富士試走会など、様々な予定を次々と見送ったことによりご迷惑をおかけしてしまいました皆様に、この場を借りて深くお詫び申し上げます。
誠に申し訳ございません。
現在の状況はといいますと、部品が出揃いひとまず車両が完成したものの、組み付け時点で各所にトラブルが多発し、その修正作業に追われています。
もてぎ試走会まで残り1日というところですが、いまだにトラブルを全て解消できておらず、まともに走行できる状態とは言えません。

具体的な問題点をいくつか取り上げてみたいと思います。

最も多くのトラブルを抱えているのが駆動制動パートです。
16日に関東工業自動車大学校様で実施させていただいたダイナパックテストの前夜に、ようやくエンジン出力軸からハブに到るまでの駆動部品が出揃い組み付けまで行いました。
テストのためエンジンをかけて駆動輪を空転させてみると、出力軸サポート※からデフキャリアに到るまでの駆動ユニット全体が周期的に左右に振れ、このまま負荷をかければデフキャリアが金属疲労で破壊される恐れがあるほど深刻なものでした。
(※UTFF17はリアフレームの簡素化とエンジン出力軸の折損防止のため、ドライブスプロケットをベアリングで保持しつつそのベアリングハウジングをデフキャリアの下部に接続させる出力軸サポートという部品を採用しています)

左右に振れる駆動ユニット

トラブルシューティングの結果、ベアリングで保持しているドライブスプロケットの同軸度の振れによるものということが判明しました。

旋盤で振れをチェック

対策として、深溝玉軸受から自動調心玉ころ軸受に設計を変更し、軸サポの再製作とベアリングの手配を行ったのですが、ベアリングは金曜日の注文になってしまったので発送は土日を挟んで今日になってしまい、さらに西日本の大雨の影響で到着が遅れるかもしれないという踏んだり蹴ったりな状況です。
新しい軸サポはすでに作ってあるので、あとはベアリングとスプロケットを圧入して組み付けるだけなのですが、なんとももどかしいです。

ドライブシャフトにも問題があります。
NTN株式会社様から支援いただいたドライブシャフトの長さ指定の計算を誤った(?)ことによりドライブシャフトの長さが足りないのです。
幸か不幸か今年はリジッドアクスルを採用しており、アクスルとデフユニットの干渉を避ける目的でデフユニット全体を前方にシフトしていたので、それをギリギリまでアクスルに近づけることによってデフからハブに到るまでの距離を稼ぐことができます。
そのため新しく製作した軸サポは当初のものより50mmほど長く製作してあるわけですが、前述の通りベアリングが到着しないとデフユニットを組み上げることができず、全体の確認ができません。

さらにさらにブレーキもトラブルを抱えています。
エア抜き作業が正常に実施できず、制動力が満足に出ていないのです。
どういうわけかブレーキラインのいたるところからフルードが漏れており、とりわけキャリパーのブリーダーボルトからの滲みが深刻です。
原因を探ったところ、ブリーダーボルトを過大なトルクで締め付けてしまったことによりボルトが変形し、テーパー面がキャリパー側に接触しないためにそこからフルードが漏れ、同時にエアも噛んでいるのではないかということになりました。
そこでブリーダーボルトを新しいものに交換し、現在4度目のエア抜きを実施しているわけですが、これもうまくいくかどうかはわかりません。

駆動制動を中心とするスケジュールからの大幅な遅れは他のパート、とりわけ電装制御チームの作業にも影響しています。
本来であればマシンは五月中に完成するはずでしたが、事実上の責任者が不在になってしまった部品の完成は遅れに遅れ、ようやく車体が完成したのが三支部試走会も終わった頃です。
電装制御チームとしては完成した車体で多くのテストを実施し、開発を進めなければならないわけですが、車体が完成したのは大会のたった一ヶ月前で、スケジュールに相当な無理が生じています。
ダイナパックテストでは自作のCVTコントローラーが焼けてしまい、そこで初めて様々な課題が明らかになりました。
CVTコントローラーが機能しなければ車両は変速を行うことができず、走ることすらできません。
本来こういう初期のトラブル出しは6月中に実施すべきところ、車体側の遅れがそれを阻んでしまいました。

2月の時点でこうなることは大体予見できていましたが、チーム全体のなぁなぁな雰囲気に対する指摘を十分にできなかった私の責任をこの8月は痛感しております。
そもそも今年は新チームになって初めてコンセプト決めから車両製作までを自ら行う年であり、それには相当な労力が必要となることはあらかじめわかっていたことでした。
そのため、活動コンセプトの会議でもパートの垣根を超えた協力体制を築くということが強調されましたが、その時私はあくまで「自分の担当パートに軸足を置いて活動することが前提である」ということを念押ししていました。
「協力」という名目で人に仕事を擦りつける責任放棄を認めては特定のメンバーに負荷が集中し、チームが全体として機能しなくなるためです。
しかし、残念ながらこれが今のチームで起きていることです。
負けに不思議の負けなしではないですが、現在駆動制動パートで発生している様々なトラブルは何も8月に入ってから突然現れたものではなく、日々の怠りの積み重ねが一気に露呈しているだけなのです。
シャシーパートやビジネスパートが四六時中地下の工房に潜り、地底人となって駆動部品と悪戦苦闘する。
まさに地を這うような日々は、大会まで続くわけであります。

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